2011年10月22日

ちきりん氏の「消費税は低所得者に厳しい」ってウソだと思う」を読んだのですが

Business Media 誠:ちきりんの“社会派”で行こう!:
「消費税は低所得者に厳しい」ってウソだと思う

少し前の記事ですが、気になっていたので今更ですが書いてみました。

まず、細かい税金については、全体への増収効果が限定的でも
財政改善策の一助になると思います。
特に相続税については、税率を倍にする話だけでなく
基礎控除の額を減らす話も考えたほうがいいと思いました。

今財務省で考えているのは、相続税の基礎控除を
「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」から
「3,000万円+ 600万円×法定相続人数」に引下げると、
年2355億円税金が増えるよ!ってとこでしょうか。

(参考)
「所得税法等の一部を改正する法律案」について(PDF)
平成23年度の税制改正(内国税関係)による増減収見込額

この基礎控除をもっと下げたら、
例えば「500万円+50万円×法定相続人数」にしたら、
相続税は結構財政の助けになってくれる気がします。

ちなみに今までの相続税の推移はこんな感じです。
最近における相続税の課税割合・負担割合及び税収の推移
相続税の主な改正の内容
最近における相続税の主な改正(イメージ図)

財政再建のために必要なのはとにかく「税収」なのだから、
「法人税」「所得税」「消費税」のいずれか、などと
どれか一つに限定するのではなく、「それぞれをそれ相応に増量」でも
いいのではないかと思うのですけどね。

法人税率を上げるのは困難なのは同意しますが、

「所得税を倍にした場合も、外資系企業の社員は所属籍が香港やシンガポールに変更され、」
「所属籍」の意味がわかりませんでした。「国籍」じゃないんですよね。
これ、一般的に使われている言葉なのでしょうか。
「"所属籍" 税」でGoogle検索しても手掛かりがつかめなかったので
「非居住者に対する課税」のことを言っているのかと
思うのですが、自信ないです。

ただ、所属籍変更の影響が顕著に税収に影響を及ぼすようになったら、
国税庁も何かしらの対策を打ち出すだろうから、
そこはあまり心配しなくてもいいんじゃないかと思っています。
これが「非居住者に対する課税」の話だとするなら、
「居所」を有する期間を「1年以上」から「3ヶ月以上」にするとか。
(参考)
居住者と非居住者の区分

日本には、外資系企業の社員と中小企業以下の会社員以外にも
高額所得者の社員がいる以上、所得税を語るなら、
高額所得者の累進課税の強化は欠かせないと思います。
お金のためだけに国籍を変更する、というのも
結構心理的抵抗が大きいと思います。
有名人でも身の回りの人でもいいけど、税金を払わないようにするため
国籍を変更したことを公言した人っているのかな。
(参考)
所得税の税率構造の推移
所得税の税率の推移(イメージ図)

消費税の影響について。
うーん、物価が高くなる以上、高額な品物については
海外の品物に目が向くこともあるんじゃないかな。
家具とかファッションとか、どうなんだろう。
考えられない、とまで言い切る自信はないな。

ただ、じわじわと「消費が減る」ということは考えられるわけで、
そこに一抹の不安は残ります。
所得税や法人税に顕著に影響を及ぼすのかと思って調べたら
むしろこの二つは当時の景気に影響されている面が大きいみたいで
消費税の影響がよくわからなかったのが意外でした。

(参考)
DeLTA Function 89年と97年の消費税増税の影響
(インターネットアーカイブなのでいずれ無くなります。重要だと思ったらすぐに保存。)

また、消費税だけで福祉を語れるものなのでしょうか。
社会保険料についての話が出てこないのは奇異に感じました。

あと、消費税の逆進性について。
貧乏人の負担って、要は、収入が少ないのに
出て行くお金の割合が大きいことだと思うんです。
つまり、年収1000万で年40万失うよりも、
年収300万で年15万失うほうが金額は少ないが負担は大きい、
そんなイメージがあります。

2倍稼いでいる人が2倍金を使っているとは限らないわけで。
所得別の消費性向を調べると、高所得者ほど消費する割合が
低いことがわかります。
「30万のコートを買わない」「オフィスを豪華にしない」
という選択肢だってあるわけで。

(参考)
厚生労働省 平成21年版 労働経済の分析
−賃金、物価、雇用の動向と勤労者生活−
第2章 第2節 家計に与える物価の影響(PDF:555KB)のP100(13/18)のグラフ

横軸(第I〜V五階級)の詳しい解説は以下に記載。
平成20年 国民生活基礎調査の概況
のII 各種世帯の所得等の状況 の 2  所得の分布状況

行政・福祉と絡めて考えるなら、
消費税によって減った自分の金が
福祉政策によって補われることになるのか、
検討することを忘れてはいけないと思います。

具体的には、消費税率が5%から10%に上がった場合、
月に20万使っているなら 20万 × (110/105-1) = 9523.8円、
となるので、この金で何が買えたか考えるとか。どうでしょう。

食品や医薬品の税率を下げるのは賛成。ただ、この記事の中で言うと
「ドドンと倍」が達成できないと思うのですが。

あと、解雇規制の撤廃と国民統一番号制度の導入は
消費税の話とは関連性が無いと思いました。
これはこれで考えないと。

全体的に、始めに財政再建策として消費税増税以外の選択肢
(通貨供給量の増大とかするといいらしい)を除外しているから
話を極端にして話を進めている感じがします。

以上、自分のためのメモの意味合いとともに、
どっかのWebでこの記事に賛同している意見をみかけたので
気になって書いてみました。

(追記 10/23)
厚生年金 高所得者、保険料上げ 報酬月額上限、121万円検討
金持ちの福祉レベルも切り下げる意思があるようですね。これは期待。
ラベル:消費税
posted by コーライト at 17:57| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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